よくあるご質問 個人再生のQ&A

よくあるご質問 個人再生のQ&A

個人再生とはどのような手続きですか。

2020年4月8日

個人再生とは,借金などを返済できなくなった場合に,総債権者に対する返済総額を一定の割合で減額してもらい,その減額後の金額を原則3年間で分割して返済すれば,残りの債務が免除されるという手続です。

個人再生には, 「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」という2種類の手続きがあります。
このうち,小規模個人再生は,①借金などの総額(住宅ローンや担保がついた債務を除く)が5000万円以下であること,②将来にわたり継続的に収入を得る見込みがあることが利用できる条件です。

また,給与所得者等再生は,①と②の条件に加え,③収入が給料などで,その金額が安定していることが必要となります。

給料収入により生計を立てるサラリーマンは,通常はどちらの手続も可能ですが,一般的には小規模個人再生の方が返済額が少なくなります。

よくあるご質問 個人再生のQ&A

個人再生はどういった場合に利用するメリットがあるのですか。

2020年4月8日

借金の返済が困難な場合,一般的には,最終的に裁判所の免責許可決定により借金の返済義務を免れることになる自己破産が債務者には有利ということになりますが,次のように,自己破産手続きをとることが困難な場合があります。
具体的には,①住宅ローンの残っている住宅を所有していて,その住宅に住み続けたい場合,②借り入れの原因が浪費やギャンブルなど自己破産では免責不許可となる可能性が高い場合,③生命保険外交員や警備員など,破産した場合に欠格事由となる職業に就いている場合などは,自己破産手続きをとることが困難です。このような場合に,自己破産ではなく個人再生手続き検討することになります。

よくあるご質問 個人再生のQ&A

住宅ローンの残っている住宅を所有していて,その住宅を手放したくない場合に個人再生を利用できるのですか。

2020年4月8日

自己破産の場合,不動産などの財産は手元に残すことは困難です。自宅に住宅ローンが残っているのであれば,銀行などの抵当権者は,競売を申し立てるなどして,売却代金から優先的に弁済を受けようとするでしょう。
しかし,個人再生の手続を利用して債務の返済をしようとする場合にも,自己破産の場合と同様に,常に債務者の自宅が処分されてしまうことになれば,仕事や生活に与える影響は大きく,返済が困難になることもありえます。
そのため,個人再生において,自宅を手放すことなく再生を図ることができるようにするため,住宅ローンについての特別の定めが設けられており,要件を満たせば,住宅ローンの支払を続けることで自宅を維持することも可能となっています(詳細についてはお問い合わせ下さい)。
住宅ローンの残っている自宅を維持したいという場合には,個人再生の利用価値は高いといえます。

よくあるご質問 個人再生のQ&A

住宅ローンの特則を利用する場合の注意点を教えて下さい。

2020年4月8日

住宅ローンの特則を利用するには,抵当権が自宅である建物に設定されていること,自宅に住宅ローン以外の抵当権がついていないことなどの要件があります。詳しくはご相談下さい。

よくあるご質問 個人再生のQ&A

借り入れの原因が浪費やギャンブルなどでも,個人再生の手続は利用可能ですか。

2020年4月8日

個人再生の手続きは,自己破産の場合と違い,原則として借り入れの原因に問題があるということであっても利用が認められます。

よくあるご質問 個人再生のQ&A

個人再生においては,いくらの金額を返済すればいいのですか。

2020年4月8日

個人再生では,最低弁済金額以上の返済をしなければなりません。具体的には,①基準債権総額による計算額と②清算価値保障原則による計算額のそれぞれの金額を下回ることはできません。

 ①基準債権総額による計算とは,債務総額が3000万円以下の場合はその5分の1または100万円のいずれか多い額(債務総額が100万円未満の場合は減額できません。また,債権総額の5分の1が300万円を超える場合には300万円です。),債務総額が3000万円を超え5000万円以下の場合はその10分の1の金額です。

 ②清算価値保障原則による計算額とは,債務者が自己破産した場合における債権者への配当金額(配当に配当に充てられる財産金額)を下回ってはならないとの意味であり,これを下回らない額を弁済する必要があります。
つまり,①と②のうちのいずれか多い金額が弁済金額となり,その金額を原則3年間(特別の事情があれば5年未満の期間)で分割弁済すれば,残りの債務は免除されることになります。